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コミュニケーション

「提案型のコミュニケーションが価値を創造する」株式会社コアコンセプト・テクノロジー CTOが語る

2023年3月8日

コンサルティング力とAI技術の融合による、 DX実現を支援するサービスを主軸に、 デジタイゼーション支援、Salesforceのカスタマイズ導入支援、ITエンジニア調達支援など幅広く事業を行う株式会社コアコンセプト・テクノロジー。  

本日は、株式会社コアコンセプト・テクノロジーの取締役CTOの田口紀成氏にリーダーのあり方についてお話をお伺いました。  

田口紀成 | 株式会社コアコンセプト・テクノロジー取締役CTO 

明治大学大学院 理工学研究科修了後、株式会社インクス入社。 

製造業向けの3D CAD/CAMシステムの開発に従事。 

2009年株式会社コアコンセプト・テクノロジー設立メンバーとして参画。 

2012年、執行役員に就任。2014年より理化学研究所客員研究員を兼務し、有機ELデバイス製造システムの開発や、金属加工のIoT化研究に従事。 2015年、取締役CTOに就任。

リーダー経験での学び

--初めてのリーダー経験での学びをお聞かせください。 

お客様が目指していることに対して課題が適切か、依頼された物でその課題を解決できるのか、そういった事をお客様とずれがないように確認しながら提案することの大切さを学びました。 

ITビジネスにおいてお客様に価値提供をする場合、既存の仕事の効率が上がり生産性が高まるか、効率が上がることで多く流れるトランザクションの副次的効果を見出せるかが価値につながると考えています。 

 

仮にお客様から作業を自動化するシステム導入のを依頼されたとします。 自動化のシステムは人手を必要としないかつ24時間ずっと動き続けるので価値が高いものです。 

 

しかしここで気をつけなければならないことがあります。 

お客様がシステムによって自動化したい箇所が、本当に経営面でボトルネックになっているのか、実は他に詰まっている箇所が原因ではないのか。 

また、その作業がそもそも人手をあまり必要としておらず、システム導入の効果が薄いといったことはないか。課題と解決策の認識にずれがないか確認した上で導入を提案するかどうかが大切です。 

 

そうせずにただ言われた通りに動いているだけでは、お客様に本当の価値提供ができません。 

そのため、お客様と様々な事に対してずれを無くすこと、そして提案型のコミュニケーションでお客様と対話することが大切です。 

 

リーダーに必要な条件資質

--リーダーになる人が求められることはどのようなことだと考えていますか? 

3つあると考えています。 

1つ目は、お客様への価値提供は自分個人の力だけでなくチーム全員の総力を持ってして実現するという意識です。 

リーダーというのはチームを束ねる人なので、お客様に何か説明して提案する際は、その提案の手段が自身のチームを使ってできる範囲のことである必要があります。  

チームメンバー全員で価値を作り出せるように、適切に配置して活躍してもらう場を作ることが必要です。  

  

2つ目は、主体的に動ける提案人材を育てることです。  

メンバー全員が指示待ちの状態ではチームとしての推進力が高まりません。  

そのため指示がなくても提案ベースで仕事を進めることができる人材に、メンバーを育てる事がリーダーには求められます。  

 

個人としてはそういった人材を育てるために、失敗を許容する意識づくりを心がけています。  

メンバーは一人ひとり考え方や経験してきたことが違います。  

1つの教え方で画一的にメンバーが学び、成長できる方法はないと思っています。  

そのため、失敗を経験する機会をたくさん作るように意識しています。  

インタビュー中#2

提案ベースでの仕事の進め方が怖いという理由の多くは、失敗した時の責任が問われるからです。  

ただ、その責任を重く捉えすぎる必要はありません。もちろん失敗のレベルや規模によりますが、その失敗がいい経験になると考えているので、失敗しても構わないと思います。  

やはり、失敗はいい経験になります。  

反対に、うまくいったものに関してはなぜうまくいったのかという要因を自分の中で理解してもらいます。  

どちらにせよチャレンジすることが重要で、その機会をたくさん作りたいと考えています。 

そのためにまずは、失敗をしても良いという共通認識が不可欠です。 

  

インタビュー中#2  

そうやってリーダーが次のリーダーを育て、さらにその次のリーダーを育てるという連鎖を作ることができれば組織は大きくなっていきます。  

ある程度任せる形でうまく機能させていき、提案ベースで仕事ができるメンバーを育てていくことが大切だと思います。 

 

3つ目は、チームを機能させるために各メンバーを適切な役割に配置することです。 

リーダーも役割の1つであって、偉いわけではありません。リーダーだからといって一番の技術者というわけでもありません。 

自分自身に何ができて何ができないのか、また各メンバーの得意不得意を理解した上で全員を立場関係なく最適な場所に設置することが必要です。 

仮に新入社員がディレクションスキルやマネジメントスキルに長けているのであればそういった役割に置いたり、長きにわたって貢献してきた既存社員であっても別の輝ける役割があればそちらに配置転換したり適切なチーム構成が大切です。 

 

以上、3つの事がリーダーとして求められる事だと思います。 

チームの価値を最大化するために

--チームの価値を最大化するためにリーダーが行うべきことについてお聞かせください。 

コミュニケーションを怠らないことを大事にしています。 先程お話したチーム構成を最適な形に持っていけるかという点においても重要ですし、冒頭にお話したお客様とのずれがないかの確認においても同様です。 

 

チーム構成を最適にするためにはメンバーのスキルレベルや考え方を把握する必要があります悩みや相談事を聞くのはもちろん、自分はこのように進めていきたいがそれに対しての意見が欲しいなどといった自身の考えに対してのフィードバックを求めることもあります。 

そうすることでメンバーから意見が上がりやすくなります。 

CCT田村さんのお写真

リーダーへのアドバイス

-最後に若手リーダーを目指す方々にアドバイスをお願いします。 

メンバーとのコミュニケーションにおいて、育てるという観点で会話をしてください。 初めてリーダーを務めた際は余裕がなく、少しのトラブルでイライラして言葉がいつもより強くなってしまう事があると思います。 

自分自身に余裕を持つことはまだ難しいと思うのですが、育てるという観点を持った上で各メンバーと接してください。 

 

余裕がない状態でメンバーと接することで萎縮させ、活躍の場を削いでしまわないようにある程度失敗を許容するなどの環境づくりをして、のびのびと彼らが仕事を行えるように意識してください。 

 

またそのために視野を広げることも大切です。 

会社というのは営利組織なのでお客様にとっていかに価値を生み出せるかが重要です。 

この価値を生み出すためにはメンバーが萎縮し機能しなくなるより、のびのびと能動的に動くほうがより生産的です。 目の前のことに手一杯になっていると、この組織全体の観点が持ちにくいです。 

例えばエンジニアの方だと、ソースコード1行にこだわりすぎるあまりお客様にとっての価値提供が遅れたり小さくなるということがあるかと思います。 

 会社が営利組織として価値を高めるためにも、広い視野を持ってメンバーにのびのびと仕事をしてもらうことが大切だと考えていただきたいです。 

 

最後にお客様に対して自分が何者であるかを説明でき、自分の意見を伝えることができる人になってください。 

これはリーダーやエンジニア関係なく全ての人が当てはまります。 

自分の経験や役割、立場から見てお客様の課題を理解し、その上で自分なりの考えを持って提案してください。 頼まれたことに対して、もっとこうしたらいいのにと思ったらそれは自分なりの意見なので伝えて提案しなければなりません。 

 

もし全ての人がそうすることができたら、世の中はもっと前へ進みさらに良い社会になると信じています。 

CCT田村さんのロゴの前写真CCT田村さんのロゴ前写真

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