OJT・OFF-Jの違い_アイキャッチ

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OJTとOFF-JTの違いとは?実践的な活用事例と共にメリット・デメリットを解説します

2023年8月15日

適切な人材育成を行えていますか?

職場でのスキル向上や成長などの人材育成を行う際に、OJTとOFF-JTはほとんどの企業で実施されている研修方法です。 

しかし、OJTとOFF-JT、どちらが適しているのか悩まれる方もいるでしょう。

 

本記事ではOJT、OFF-JTの違い、それぞれのメリットデメリットについてご紹介します。 

OJTとOFF-JTの異なるアプローチと特長を探りながら、どのようにして効果的に活用できるかを考えてみましょう。 

 

1. OJT OFF-J違いとは

OJTとOFF-JTの違いは以下の4です。 

以下表にまとめました 

OJT OFF-JT_違い_資料

実施場所と進め方の違い 

OJTは職場内で個別指導を行う実践的な育成手法です。一方、OFF-JTは職場外で集団に向けて講義形式などの指導が主流です。

例えば、OFF-Jは専門講師を招き、外部会場で講義形式で知識を伝えるセミナー形式で行うことが主流です。 

 

育成内容の違い

OJTは実務に直結する具体的な知識を身につけながら業務を行います。 

OFF-JTでは、体系的な知識やフレームワークなどの学習ポイントを整理した教育が行われ、汎用性の高い知識を身につけます。

例えば、新入社員は商品の取り扱い方法や顧客対応などをOJTによって学びながら、実際の売り場で業務を行う一方で、営業部門の社員が、マーケティング戦略やビジネスモデルの理論をOFF-JTで学び、それを実際のプロジェクトに適用するなどです。 

 

目的と効果の違い

OJTの目的は社内業務の円滑化や実戦力の育成ですが、OFF-JTの目的は社内では学べない知識の習得や参加者同士の交流を通じた視野の拡大にあります。

OFF-JTは概念を整理した教育で汎用的な知識を獲得し、OJTは実践的な知識をアウトプットしながら学ぶことで実務に活かします。 

例えば、OJTは、新入社員がOJTによってリアルな業務スキルを習得し、顧客への対応力を高めます。

一方で、技術部門のメンバーがOFF-JTで新たなプログラミング言語を学び、それを導入することで開発効率が向上することができます。

 

期間とコストの違い

OFF-JTは短期間の研修やセミナー形式が一般的で時間的なコストが低い反面、OJTは中長期的に継続される場合もありますが、金銭的なコストが低い点が特徴です。

例えば、OJTでは新入社員の育成には数ヶ月から1年程度の長期間を要し、指導者は社内のメンバーなので金銭的なコストは比較的低いです。

OFF-Jは、市場トレンドや競合分析に関する短期間のOFF-JTを通じて、マーケティング部門のメンバーが新たな戦略を考案することができます。

 

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2. OJTOFF-JTの概要やメリット・デメリットについて

OJTとは 

OJTとは「On-The-Job Training」で、職場で実践的な業務を通して行う教育訓練です。

指導担当者が部下に手本を示し、部下が業務を完了した後に評価やフィードバックを行うことで、改善や成長を促進します。

部下は学んだ知識をアウトプットするというサイクルを繰り返し、計画的に進めることで、実践的なスキルや知識を効果的に身につけることができるのがOJTの大きな特徴です。 

 

OJTメリット 

OJTのメリットは、実践的なスキルの向上と組織内のコミュニケーション強化による成長効果が期待できる点です

OJTは多くの企業が取り入れている教育の手法であり、様々な効果があります。 

具体的なメリットは以下の4つです。

 

1. 実践的な知識を効率的に身につけることができる

OJTでは座学だけでなく、現場で実際に業務を行いながら知識を習得します。

実践を通じて理解した知識はより実用的で、業務遂行に直結するスキルを身につけることができます。

また、先輩社員の実務のコツやノウハウを学ぶことで、OFF-JTでは得られない具体的な現場での知識やテクニックを直接学ぶことができます。 

 

2. 人事業務のコストや時間の削減

OJTは通常の研修のように、教育のために施設を借りることや講師を呼ぶこと、部下が研修を受けに行くことなどの必要がありません。

指導者が近くにいるため、すぐに教えることができコストや時間の面で節約が可能となります。 

 

3. 指導者と受講者のコミュニケーションを強化し、組織内の縦のつながりが強まる

OJTでは上司や先輩社員と受講者との密なコミュニケーションが行われます。

指導者と受講者が一緒に業務に取り組むことで、信頼関係が築かれ、組織内の連携や協力が促進されます。

 

4. 指導者の成長やモチベーションの向上

OJTを担当する指導者も、自身の知識を改めて整理し、後輩社員とのコミュニケーションを通じて成長を感じることができます。

そのため、指導者のモチベーション向上にも寄与し、組織全体のパフォーマンス向上に繋がります。

 

OJTデメリット 

OJTのデメリットは指導の質にばらつきが出る点です。 

具体的なデメリットと解決するために必要なことについては以下の3があげられます。 

 

1. 指導・育成効果にムラが生じる

OJTを担当する先輩社員の指導力には個人差があり、教育の質にばらつきが生じることがあります

成果を最大化するために、指導者の能力向上と指導者に対して研修を実施するなど人事によるサポートも大切です。

 

2. 指導者の負担

OJTを行う社員は通常の業務に加えて教育指導にも時間を割く必要があります。

多忙な中での指導は負担がかかるため、効率的なスケジュール管理が求められます。

 

3. 企業全体の把握が難しい

OJTは日常業務に焦点が当てられるため、企業全体の把握や広い視野での理解が後回しになることがあります。

共通の教育プログラムや情報共有の仕組みを導入することで、企業全体の一体感を高めることが重要です。

 

これらのデメリットを克服するために、OJTの効果的な計画立案と継続的な評価が重要です。

また、指導者のスキルアップやサポート体制の強化がOJTの成果を向上させる鍵となります。

OFF-JTとは 

OFF-JTとは、「Off-The-Job Training」の略称で、職場を一時的に離れて行う教育訓練の総称です。

研修・セミナーや通信教育、eラーニングなどを通じて、業務に必要な知識を身につけます。

外部講師を招いた講演形式やグループワークなどで行われることも多く、OJTと組み合わせることで効果を最大化することが可能です。 

近年の調査ではOFF-JTを実施している事業所が増加しており、そのニーズが高まってきています。 

 

OFF-JTのメリット 

OFF-JTのメリットは、業務に必要な知識の土台を作ることができる点です 

具体的なOFF-JTのメリットは以下の4つです。

 

1. 体系的な知識をまとめて学習できる

OFF-JTは座学スタイルで行われるため、業界やビジネスに必要な幅広い知識を効率的に学ぶことができます。

日常の業務では学びにくい知識やノウハウにも触れることで、仕事に必要な知識の土台を形成できる特徴があります。

また、専門的なトピックについても詳細な情報を提供することができるため、従業員がより専門性を高めることが可能です。

 

2. 教育の質を均一化しやすい

OFF-JTは、多くの社員を一度に対象とすることができるため、育成の効果を均等に促進できる点が大きなメリットです。

特にOJTのデメリットである指導の質のばらつきについて、OFF-JTでは同じ内容を一つのプログラムで多くの社員に提供するため、知識やスキルの習得度にムラが生じにくくなります。

これにより、企業内の社員間で共通の知識やスキルを確保することができます。

 

3. 教育現場の負担軽減

OFF-JTは、外部の講師を招いてセミナーや研修を実施する場合が多いため、社内の現場社員が教育の担当に負担をかける必要がありません。

従業員の多忙な業務に影響を与えることなく、外部の専門家による教育が行われることで、教育の質や効果が向上します

 

4. 横のつながりを増やすことができる

OFF-JTでは、同期や同じ職階の人間が顔を合わせる機会が増えるため、社員同士の交流が促進されます。

ワークショップやグループワークなどの活動を通じて、チームワークやコミュニケーション能力の向上につながります。

また、異なる部署や職位の社員が集まることで、組織全体の視野を広げることができるため、企業の一体感を高める効果も期待できます。

これらのつながりは、将来的なプロジェクトや業務においても有益な情報交換や協力体制の構築に役立ちます。

 

OFF-JTのデメリット 

OFF-JTのデメリットは実践的な知識の習得ができるとは限らない点です。 

具体的なデメリットと解決するために必要なことについては以下の3つです。

 

1. 実務とのつながりが薄い

OFF-JTは理論的な内容やビジネスマナーなど、抽象的な「型」を学ぶのに適していますが、実務に直結する知識やスキルとの関連性が薄い場合があります。

特に専門的な知識を持つ社員が座学形式のOFF-JTを受講した場合、その知識が日常の業務に活かされる機会が限られることも考えられます。

実務とのつながりを強化するためには、OJTやプロジェクトへの参加など、実践的な機会を提供する必要があります。
 

2. コストと時間の負担

OFF-JTは、座学スタイルで行われることが多いため、講師や会場などのコストがかかります。

また、多くの社員を一度に対象とするため、研修の実施にかかる時間も長くなる場合があります。

そのため、企業にとって費用や時間の負担が大きなデメリットとなることが考えられます。

 

3. ケースバイケースで対応が難しい

OFF-JTでは特定のテーマや知識を体系化して学ぶため、慣例や細かな業務のコツなど、個別の事柄に対応することが難しい場合があります。

特に企業独自のノウハウや文化に関連する知識はOFF-JTで十分に伝えることが難しいため、別途OJTとの組み合わせやオーダーメイドの教育が求められるケースも考慮することが必要です。

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3. OJT・OFF-JTの必要性

OJTの必要性 

OJTの必要性には以下のような3点があります。 

 

スピーディーな人材の即戦力化 

OJTは実務を通じて現実的な知識や技能を習得するため、新人や新規配属社員の即戦力化がスピーディーに実現できます。

業務内容や個人の特性に合わせて教育内容を調整できるため、効率的な成長が期待できるでしょう。

また、現代では競争が激化し、技術革新が進む中で生産性の向上が求められているため、OJTを通じて短期間で必要なノウハウを習得することで、企業の成果向上に貢献することができます。

 

マニュアル化しにくい知識の教育

自社や部署固有のノウハウや技術はマニュアル化が難しい場合があり、OJTが適しています。

OJTによって社内の風土や業界特有の商習慣やマナーを肌で感じながら学ぶことができます。

 

次世代リーダーやマネージャーの育成

OJTを通じて部下の指導力を養うことで、次世代リーダーやマネージャーの育成が可能です。

指導者としての意識を醸成し、企業理念やノウハウに対する理解度を深めることで、従業員のロイヤリティ向上にも寄与します。 

 

OJTの必要性は、企業が成長と競争力を維持するために欠かせない要素として認識されているため、しっかりと計画されたOJTは、社員の能力開発や組織の持続的な発展に不可欠です。 

 

OFF-JTの必要性 

OFF-JTの必要性には以下の3点があります。

 

知識の補填

OJTは現場指導が主体であり、業務知識に焦点が当てられます。

しかし、基礎知識やビジネススキル、ビジネスマインドなどはOJTだけではカバーし切れずに、知識や心構えが不十分であることがあります。

そのため、OFF-JTを活用して事前に必要な基礎知識や心構えに関する指導を行うことで、OJTの効果を高めることができます

 

質の高い指導で効果的にスキルアップ

OFF-JTでは外部講師などの専門家が指導を行うことが一般的です。

これにより、従業員に対して質の高い指導を提供し、効果的なスキルアップを図ることが可能です。

社内で指導者を育成する場合に比べ、外部講師に依頼することで手間とコストを抑えることもできます。

 

社員の主体性やモチベーションアップにつながる

OFF-JTでは社内指導よりも主体性が高まりやすく、社員がより自発的に学ぶことが期待できます。

外部講師の指導により、社員は研修目的や内容に集中できるため、より高いモチベーションで取り組むことが可能になります。

また、外部講師からの指摘やフィードバックは、専門家の意見として受け取られやすく、成長に繋がる要素につながるでしょう。

 

OFF-JTでは知識や基礎的なスキルの習得をサポートすることで、より優れた成果を上げることができるでしょう。

ラフなコミュニケーションを交わす社員

 

4. OJT・OFF-JTの効果的な活用方法

OJT(On-the-Job Training)とOFF JT(Off-the-Job Training)は、それぞれ異なる特性を持つトレーニング手法ですが、組み合わせることでより効果的な人材育成が可能となります。

ここでは、OJTとOFF-JTを効果的に活用する方法をいくつかご紹介します。

 

目的と内容の明確化 

OJTとOFF-JTを組み合わせたトレーニングを計画する際には、明確な目的と内容を設定することが重要です。

OFF-JTでは普遍的なスキルや知識を習得し、OJTでは実践的な経験を積むことを目指します。

両方のトレーニングにおいて、学びたいスキルや成長すべきポイントを明確にしましょう。 

 

上長の理解とサポートの確保 

OFF-JTで学んだ内容をOJTで実践に移す際には、上長の理解とサポートが不可欠です。

研修の目的や内容を上長に伝え、実践での指導やフィードバックを行うことで、学びを効果的に実務に活かすことができます。 

 

両者の連携と継続的なフォローアップ 

OJTとOFF-JTは連携して効果を発揮します。OFF-JTで学んだ後、OJTで実践を重ねることで理解が深まります。

連続したトレーニングを実施し、学びを定着させるためのフォローアップを行いましょう。 

 

個別の成長プランの策定 

一人ひとりの成長ステージやニーズに合わせて、個別の成長プランを策定することが大切です。

OFF-JTとOJTを組み合わせたトレーニングを活用しながら、個々の能力向上に焦点を当てることで、より効果的な成果が得られるでしょう。 

 

現場での学びを座学と組み合わせる 

OFF-JTでは座学での学びが主体ですが、現場での学びと組み合わせることで相乗効果が生まれます。

実践の経験を座学で振り返り、体系的に学ぶことで、より深い理解と応用力が身につきます。 

 

OJTとOFF-JTの組み合わせは、従業員の成長と能力開発において非常に有効です。両者のトレーニング手法をバランスよく活用し、企業の目標達成に貢献する人材の育成を目指しましょう。 

5.まとめ

いかがでしたか。 

OJT・OFF-JTについての違いは理解できましたでしょうか。 

必要に応じて人材の育成体制を整えることが大切です。 

以下に本記事のまとめを行います。 

OJTとは職場で実践的な業務を通して行う教育です。

OFF-JTとは職場を一時的に離れて行う教育です。

OJTとOFF-JTの違いは以下の4点です。

  • 実施場所と進め方の違い
  • 育成内容の違い
  • 目的と効果の違い
  • 期間とコストの違い

 

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