皆さんは変化に敏感でしょうか?
特にIT業界は技術の革新が激しく、日々急激な変化に追われている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、急激な変化の対応にばかり目をとられて、緩やかに進行する変化に対する対応が疎かにになっていませんか?
そこを疎かにしていると気が付いた時にはゆでガエルになってしまっているかもしれません。
本記事ではゆでガエル理論の意味から事例まで解説していきますので、自分がゆでガエルのパターンにはまっていないか考えながら読んでみてください。
1. ゆでガエル理論とは
ゆでガエル理論の起源と概要
ゆでガエル理論とは
緩やかに進行する環境の変化や危機への対応の難しさを説くもの
です。
ゆでガエル理論は「カエルは熱湯を入れた鍋に入れるとすぐに飛び出すが、カエルと水を入れた鍋をゆっくりと過熱するとカエルは飛び出さずそのまま茹で上がってしまう」という寓話がもとになっています。実際はこの話に科学的根拠はないらしいです。
しかし、上記のような状態を表すにはぴったりのたとえになるでしょう。
業績がいつもに比べて低いなどの小さな変化を放置してしまい、問題が大きくなってから対処する。それでは対応が後手に回っています。気が付いた時には取り返しがつかなくなってしまうのです。
2. ゆでガエル理論に陥るとはどういうことか
ゆでガエルに陥るパターン
ゆでガエル理論に陥るのにはどのようなパターンがあるのでしょうか?
企業におけるゆでガエル理論に陥る5つのパターンをまとめてみました。
業績の緩やかな低下
少しずつ業績が低下しているにもかかわらず、問題の深刻さに気づかずに対策を先延ばしにしてしまうパターンです。劇的に業績が悪化したとするならば、早急に対策をとらなければならないといけないことは誰しも理解できます。しかし、緩やかな業績の悪化に対しては劇的な業績の悪化に比べ対応の優先度が下がります。その結果対応が遅れ、取り返しがつかなくなってしまいます。
技術の停滞
技術や製品が時代に合わなくなりつつあるにもかかわらず、改善や刷新を怠り、競争力を失っていくパターンです。これは老舗企業においてよく見られます。もちろん伝統的な技術には長い年月によって培われた経験と誇りが伴います。文化的な価値がある場合もあるでしょう。しかし、それらの技術や製品すべてに文化としての付加価値があるわけではありません。それを見誤った結果、技術が停滞し、時代にそぐわない製品を古い技術で非効率に作り続けることになってしまいます。
市場の変化への適応の遅れ
市場環境や顧客ニーズの変化に対して敏感でなく、競合他社に取り残されるパターンです。市場環境や顧客が企業に求めるものも時代と共に変化していきます。市場や顧客の調査を怠れば、それを行っている企業に顧客のを持っていかれてしまい、気が付いた時には売り上げが劇的に減少しているということにもなりかねません。
組織文化の停滞
古い慣行や縦割りの組織文化が変わらず、柔軟性やイノベーションの促進が阻害されてしまうパターンです。たとえ、上記で述べたようなパターンに気が付き、改善しようとする社員が現れたとしても、古い組織構造がそれを阻害してしまう場合があります。大きな改革は確かにリスクがあります。古い組織において、若い社員にはそのリスクを負うことも許されず、ただ茫然と組織が沈んでいくのを見ることになってしまうかもしれません。
外部環境の無視
政治的、経済的な変動や法律・規制の変更に対して無関心であり、影響を受けることになるパターンです。企業として経済活動をしていくうえで国や法律、規制というのは常について回るものです。また、国や社会情勢も変化しています。その変化に気が付けない、もしくは合わせられない企業はどんどん停滞していきます。
いま解説した5つのパターンは、変化や危機を見逃し、問題の深刻さに気づかずにいる状態です。これらは一例ですが、ゆでガエル理論に陥らないためには、
変化を敏感に捉え、適切な対策を早めに講じること
が重要です。
3. ゆでガエル理論に陥らないためにはどうすればいいか
ビジネスシーンでの成功事例
富士フイルム株式会社
フイルム業界というのはゆでガエル理論の例としてよく使用されます。デジタルカメラやスマートフォンの普及によってフィルムカメラの需要というのは徐々に減少していました。競合他社が倒産していく中、富士フイルム株式会社は従来の事業であったカメラレンズからヘルスケア商品など幅広く手掛けています。
特に驚きなのは化粧品です。2000年代になり当時の主力商品であったフイルムの需要が減少していく中で、2006年より化粧品事業を開始しています。写真フイルムの半分は肌の主成分であるコラーゲンであることに着目し、写真を美しく残すために培ってきたデータと技術力を生かし、大きく方向転換したのです。
このように、従来の技術や経験を需要のある市場に活用することで、ゆでガエルになることなく現在まで幅広く活躍することができています。
任天堂株式会社
1889年に任天堂は花札の製造・販売を行う会社として創業しました。そしてその後日本では初のトランプの製造に着手し、販売を開始しています。この時点ですでに変化を見据えているのがよくわかります。現在はゲームの開発会社として世界的に有名になった任天堂ですが、そのゲーム事業に関しても変化を見逃さない鋭さを見ることができます。もちろん、その長い歴史の中で全てが成功しているというわけではありません。
「遊び」という分野の中で常に新しいものを作り、最先端に居続けた結果、任天堂はゲームの最先端を作る立場になりました。変化を恐れず、停滞することに危機感を感じ続けることが企業にとって大切であるということが分かります。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
最後に大切な3点をまとめます。
ゆでガエル理論は緩やかに迫る変化や危機に対応する難しさと大切さを説いている
変化を敏感にとらえることが重要
先手を打つ
変化にはある程度のリスクを伴います。特に現代の流行や技術の変化はすさまじくついていくので精いっぱいという企業もあるかもしれません。
しかし、何もかもが劇的に変化する現代だからこそ、緩やかな変化を見逃さないようにしていきましょう。
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