ジョブディスクリプションとは|記載例とテンプレート用いて説明します

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ジョブディスクリプションとは|記載例とテンプレート用いて説明します

2023年7月27日

職務内容について詳細にまとめた文書のことをジョブディスクリプションといいます。 

現在の日本でも、グローバルな人材マネジメントの需要が増えたことに加え、日本の企業が専門性を高めるためにジョブ型雇用を導入するケースも増えているため、ジョブディスクリプションの重要性が再評価されています。 

 

本記事ではそんなジョブディスクリプションとは何か、その重要性やテンプレートを活用してジョブディスクリプションの作成方法までご紹介します。 

また、今すぐ使えるジョブディスクリプションのテンプレートをご用意しております。記入例や活用方法なども詳しく解説していますので、ぜひ一緒にご活用ください。 

1. ジョブディスクリプションとは

ジョブディスクリプションの概要 

 ジョブディスクリプション(職務記述書)は、

特定の職務やポジションに関連する業務内容や責任、必要なスキルや経験などを明確に記述した文書

です。

これは一般的に組織が求人広告や採用プロセスに使用します。

そして、ジョブディスクリプションは人事管理や組織運営において重要な役割を果たします。 

具体的には、業務の範囲や目標、必要なスキルや資格、報告ラインなどが含まれます。

これにより、求職者は職務の理解を深め、自身の適性を判断できるようになります。 

 

ジョブディスクリプションの役割 

 ジョブディスクリプションには、いくつかの重要な役割があります。 

まず、組織内でのコミュニケーションを円滑にする役割があります。

ジョブディスクリプションに基づいて役割責任が明確になることで、従業員間や部門間の連携や業務の調整がスムーズに行われます。

あらかじめ職務内容を明確にしておくことで、不必要な業務が省けることや無駄な対立がなくなり、個人や会社の業績向上にもつながるでしょう。 

 

さらに、採用プロセスにおいても重要な役割を果たします。

求職者に対して職務内容や求められるスキルを明示することで、適切な人材の選択が可能です。 

また、給与や報酬の設定においてもジョブディスクリプションが参考とされ、公平な評価と報酬体系の構築に寄与します。 

 

ジョブディスクリプションの重要 

ジョブディスクリプションは組織にとって重要なツールです。 

 

まず、明確なジョブディスクリプションがあることで、組織内の役割と責任が明確化されます。

従業員は自身の職務についての理解を深めることができ、業務の効率化や品質向上につながります。 

 

また、ジョブディスクリプションは組織の成長と変化に対応する柔軟性を持っています。

組織が進化するにつれて、求められるスキルや役割も変化するため、ジョブディスクリプションを見直すことで、組織のニーズに合わせた職務内容やスキル要件を正確に反映させることができます。 

 

欧米企業では、ジョブディスクリプションは採用や人事評価など必要不可欠な書類です。

欧米ではジョブ型雇用と呼ばれる雇用形態が一般的であり、ジョブディスクリプションに基づいて職務に合ったスペシャリストを育成することが重要視されますが、日本ではメンバーシップ型雇用が主流であり、職務よりも人を先に採用してから職務を当てはめていくスタイルでした。

そのため、ジョブディスクリプションの必要性があまり高くなく、導入や活用が進んでいなかったのです。 

 

しかし、近年は日本の企業でもグローバル展開を進める中で、ジョブディスクリプションに基づくグローバルな人材マネジメントの需要が増えています。

特に、海外の従業員が増加する中で、ジョブディスクリプションを活用した人材の選択や評価が重要とされるようになりました。

また、日本の企業が専門性を高めるためにジョブ型雇用を導入するケースも増えており、ジョブディスクリプションの重要性が再評価されつつあります。

これにより、ジョブディスクリプションは日本の企業でも導入や活用が進んでいくでしょう。 

 

2. ジョブディスクリプションの基本 

では早速ジョブディスクリプションを作成しましょう。 

まずはジョブディスクリプションのテンプレート資料をダウンロードしてみてください。 

記載方法や記載見本を入れていますので、参考にしてください。また、ジョブディスクリプションの記載要素はさまざまな種類があります。 

 

ジョブディスクリプションの要素 

ジョブディスクリプションに記載する項目は以下の通りです。 

【ジョブディスクリプションの記載項目】 

  1. 職種/職務等級/会社概要 
  2. 職務概要/具体的な職務の内容 
  3. 期待される目標/ミッション 
  4. 職務に対する責任や権限の範囲とその補足 
  5. 雇用形態、勤務地、勤務時間、時間外手当支給の有無 
  6. 必要な知識やスキル、資格、学歴などと待遇・福利厚生 

項目ごとに詳細を説明していきます。 

 

1. 職種/職務等級/会社概要 

ジョブディスクリプションの基本要素として、職務等級、職種、職務名、そして会社概要を記載します。

職務等級は能力や役割を段階的に区分し、マネジメントとエキスパートの視点から職種を分類します。

職務名は、より詳細なポジション名を記述します。会社概要は応募者に企業の歴史や価値、社会への貢献などを伝える重要な情報です。 

 

2. 職務概要/具体的な職務の内容 

ジョブディスクリプションの要素として、職務概要、具体的な職務内容など明確に記載します。

職務概要ではポジションの仕事や目的を簡潔に説明し、具体的な職務内容では日々の業務や関係者などを具体的に箇条書きします。 

 

3. 期待される目標/ミッション 

職務の達成に向けた目標やミッションを明確に記載します。

具体的な数値や成果物を示すことで、応募者に対して企業の期待や求める業績がより具体的に伝わります。

これにより、企業と求職者との認識のズレを防ぎ、適切な人材の選考がしやすくなります。 

 

4. 職務に対する責任や権限の範囲とその補足 

担当職務の責任や権限の範囲について補足する情報を記載します。

特に社内外での権限の違いや職務等級に基づく責任について補足することが重要です。

また、直属の上司と部下の数を明示することで、組織の構造を理解しやすくなります。 

 

5. 雇用形態、勤務地、勤務時間、時間外手当支給の有無 

雇用形態(正社員、契約社員など)、勤務地、勤務時間、時間外手当支給の有無などを記載します。

これらの情報は求職者にとって重要であり、明確に伝えることが必要です。

また、求職者が自身の状況と企業の条件を比較しやすくなります。 

 

6. 必要な知識やスキル、資格、学歴などと待遇・福利厚生

最後に、職務遂行に必要な知識、スキル、資格、学歴などを具体的に記載します。

求職者に求める要件を明確にすることで、適切な応募者の自己評価が可能になります。

また、待遇や福利厚生についても記述し、応募者に給与や福利厚生などの待遇面を理解してもらいます。 

 

ジョブディスクリプションの作成手順

ジョブディスクリプションを作成する際の基本的な手順は以下の通りです。 

ステップ1:テンプレートをダウンロードする 

ステップ2:対象職務の資料収集・ヒアリング 

ステップ3:収集した情報の精査 

ステップ4:ジョブディスクリプションに情報を記載 

ステップ5:複数の視点でレビュー 

 

ステップ1:テンプレートをダウンロードする 

ジョブディスクリプションは、人事管理や組織運営において重要な役割を果たします。 

テンプレートを活用して作成することで、初めての方でも簡単に効果的なジョブディスクリプションを作成することができます。 

本記事からテンプレートをダウンロードください。 

 

ステップ2:対象職務の資料収集・ヒアリング 

ジョブディスクリプションを作成するには、まず対象職務に関する情報収集が必要です。

職務等級・職責・職務内容・権限の範囲・必要なスキルなどを集めるため、対象職務を担当する社員や現場責任者へのヒアリングが重要です。

複数名からの意見を得ることで客観性と信頼性を高めましょう。 

 

ステップ3:収集した情報の精査 

収集した情報を精査し、対象職務の業務内容を「なぜ」「どのように」行うかを考慮して優先度・重要度・頻度に分類します。

また、必要なスキルや習熟レベルを策定し、職務要件を明確にします。 

 

ステップ4:ジョブディスクリプションに情報を記載  

精査した情報をもとに、簡潔で具体的な文章をフォーマットに沿って記載します。

ジョブディスクリプションはA4用紙一枚程度のボリュームが一般的ですが、限られたスペースでも網羅的な内容を目指しましょう。 

 

ステップ5:複数の視点でレビュー 

作成したジョブディスクリプションは、対象職務の担当社員・管理責任者・経営層など複数の視点で最終確認します。

現場社員の意見と経営視点を一致させることが重要です。

また、業務内容は変化する可能性があるため、定期的な見直しと更新が必要です。 

 

3. ジョブディスクリプションの作成ポイント 

ジョブディスクリプションを作成する際のポイントは以下の5つです。 

 

現場の業務との整合性を確保すること 

ジョブディスクリプションは、現場の実際の業務と整合性を持つように作成することが重要です。

求職者の期待と実際の業務内容が一致しないと、離職率の上昇や業務効率の低下といった問題が生じる可能性があります。

現場でのヒアリングを通して、正確な業務内容を把握することが大切です。 

 

ジョブディスクリプションに基づいた公平な評価を行うこと 

人事評価時には、ジョブディスクリプションで定義した内容に基づいて公平な評価を行うことが必要です。

主観的な評価を避け、客観的な尺度を持って評価することで、従業員の納得感とモチベーションの向上に寄与します。 

 

定期的な見直しを行うこと 

ジョブディスクリプションは作成後も終わりではなく、定期的に見直すことが重要です。

組織や業務環境は変化するため、ジョブディスクリプションが現実に即しているかを定期的に確認し、必要に応じて改訂することで、適切な業務遂行と効果的な人材管理が可能です。 

 

他の人事制度との連携を考慮すること 

ジョブディスクリプションの策定だけでは効果を最大限に発揮することが難しい場合があります。

給与制度や昇進基準など他の人事制度と連携し、組織全体としての一貫性を持つことが重要です。

組織内の相互依存関係を考慮しつつ、総合的な人材マネジメントを行いましょう。 

 

チームや組織全体の連携を促進すること 

ジョブディスクリプションにおいては、個別の職務だけでなく、他の職種や部門との連携を明確に示すことが重要です。

チームや組織全体での連携を促進し、円滑な業務遂行と生産性の向上に寄与します。 

 

以上のポイントを意識して、ジョブディスクリプションを作成・運用することで、組織と求職者の双方にとって有益な成果が期待できます。

 

  まとめ

いかがでしたか。 

最後に本記事の内容を下記にまとめます。 

ジョブディスクリプションとは、 

特定の職務やポジションに関連する業務内容や責任、必要なスキルや経験などを明確に記述した文書です。 

組織が求人広告や採用プロセスで使用することが多く、人事管理や組織運営において重要な役割を果たします。 

 

ジョブディスクリプションには以下の項目を記載します。 

  1. 職種/職務等級/会社概要 
  2. 職務概要/具体的な職務の内容 
  3. 期待される目標/ミッション 
  4. 職務に対する責任や権限の範囲とその補足 
  5. 雇用形態、勤務地、勤務時間、時間外手当支給の有無 
  6. 必要な知識やスキル、資格、学歴などと待遇・福利厚生 

 

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