多様性とは何か?企業にとってなぜ重要なのか?

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多様性とは何か?企業にとってなぜ重要なのか?

皆さんは多様性をチーム内で生かす方法、必要性を認識していますか?

多様性には企業においてメンバーの多様な個性(働く条件・立場の違い、属性など)を柔軟に受け入れ、多様性を生かしながらチーム力を強化する力があります。

本記事では、多様性を生かす方法、必要性について紹介していきます。

 

1. チーム内の多様性を目標達成に生かすには?

チーム内の多様性を目標達成に生かすには、

・コミュニケーションで心理的安全性を向上させる

・多様性を受け入れる意識を浸透させる

この2つの要素が必要です。

チーム内の多様性にはさまざまなものがあります。

性別や年齢の広がりはもちろん、バックグラウンドの違い、専門分野や価値観の多様化、スキルや能力の格差などです。また、勤務・雇用形態、勤務地などの働き方の違いもあります。

現在は、いろいろな種類の多様性を抱えています。

このような多様性を理解したうえで目標達成に向けた、チームのマネジメントが必要となります。

 

2. チーム内の多様性を尊重するには

多様性が企業に必要な理由

そもそも、なぜ企業やチームにおいて多様性が必要になるのでしょうか。 

多様性が企業にもたらすメリットをいくつか紹介していきます。 

 

新しいアイデアが生まれやすくなる 

企業内の多様性を推進していくことで新しいアイデアが生まれやすくなります。 

新しいアイデアを生むとは言ってもすべてを1から考え出すわけではありません。既存のものだとしてもそれらを部分的に抜粋し、組み合わせることで新しいものになるという場合があります。 

そのような場合、組み合わせる選択肢が多ければ、新たなアイデアが生まれる可能性も選択肢が増えた分だけ多くなります。 何かを議論する際に、その場に同じ考え方の人間しかいなければ、新しいアイデアを生み出すことが難しいです。 

 

多様化を推進していくと、企業に年齢・人種・背景・経験の異なる人たちが集まってきます。

こういった違いは考え方の違いを生み出し、考え方の違う人間同士がそれぞれが持っているものを組み合わせることで新たなアイデアを生み出すのです。 

優先順位をつける画像

 

 

市場で有利になる 

多様性を推進している企業は多様化する顧客の需要に応えることができます。 

市場における顧客の多様に対応するために企業における従業員の多様性は非常に重要です。 

異なる文化や言語を持つ顧客に対し、適切なコミュニケーションをとることができます。また、そういった顧客の需要に応えるために、その企業が提供するサービスをさらに市場に適する形にアップグレードすることも可能になります 

市場における需要に応えることは企業の存在意義の1つでもあります。それを達成するためには今の時代、多様性が必要不可欠になってくるのです。

 

最適な人材の発見 

多様性を推進する企業は優秀な人材を発見するという面でも有利をとれます。 

その例として高齢の労働者があります。日本には定年退職の制度があり、定年に達した労働者は退職します しかし、高齢の労働者は同時にその道のプロフェッショナルとして経験や知識を持ち合わせている場合が多くあります。 そういった人材は大変優秀ですが、年齢の面で採用を見送る企業もあります 

しかし、年齢での区別を行わずに採用を行えば、即戦力になる可能性を秘めています。 

 

また、そういった労働者の中には再雇用や再就職を望んでいる人も少なくないため、需要と供給の一致が図れ、そういった多様性を推進している企業に人材が集まりやすくなります。 

年齢、人種、性別等にこだわった人材の採用基準は優秀な人材をとり逃してしまう可能性があります。 

そういったものにかかわらず、実力や実績を考慮できるようになれば、有用な人材を発見する可能性が増します。 

多様な人種の人々

 

多様性が生かされた事例

多様性には様々なメリットがあることが分かったと思います。

次に、具体的に多様性が生かされた事例をいくつかご紹介します。

サイボウズ株式会社の例(多様な働き方を認める社風)

「100人いれば、100通りの人事制度があってよい」という方針を併せて掲げ、1人1人違う個性がある存在として扱っています。具体的には

・週3日のペースで働きたい

・旅行先で働きたい

・働く時間帯を明け方から昼までにしたい

など、多様な働き方を認める社風です。

社員の多様な働き方を認める組織改革により、 Cybozu Days / Circus 2021でコーポレートブランディング部長である大槻幸夫氏は、

「事実として、2005~2006年頃のサイボウズは離職率が28パーセント台で、めちゃめちゃ人が辞めるブラックな会社だったんですが、この働き方改革・組織変革を続けて、今では5パーセント台まで落ち込んできて。一方で2013年から、売上が右肩上がりに伸びている。こんな状況を作り出せる。このベースにあるのは「働く人への思いだよ」」と語っています。

出典元: ログミー株式会社
DX推進なんかより「理由なく有給を取れる環境作り」が大事「働く人を幸せにする変革が最優先」と語る、サイボウズの事例 https://logmi.jp/business/articles/325853

 

オリックス株式会社の例

オリックスは、新たな価値を社会にもたらすため、社会情勢に先駆けて多様な人材の活用に取り組んでいます。2016年、グループCEO直轄の「職場改革推進プロジェクト」が進み、

・フレッシュ休暇取得奨励金制度の導入

・社内インターンシップ制度や育児特別休暇制度

など、働き方改革を行っています。

多様な人材が力を発揮する職場作りを推進することで、心理的安全性が高まり、組織の活性化が進んでいる例です。

相模女子大学客員教授の白河桃子氏はオリックスグループCEOの井上亮氏との対談後に

「働き方改革」は、リーダーシップ、インフラ、マインドセットの3つを変えていくことで実現します。社員のマインドが変われば、企業競争力の強化につながります。ですから、社員を幸せにしながら企業が利益を向上させるという好循環を生む方法があるはずです。」と語っています。

 

出典元:【社員の多様性、個性を最大限に生かし社会に価値をもたらす会社を目指して】 https://www.orix.co.jp/grp/move_on/entry/2019/06/24/100000

 

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3. チーム内の多様性を生かす方法

多様性を活用する方法はさまざまありますがその中から4つ紹介したいと思います。それぞれ見ていきましょう。

表彰・拍手する人

交流環境作り

1つ目は、交流環境作りです。

具体的には、交流スペースの設置や定期的な1on1の実施、雑談を行うことです。

チーム内でコミュニケーションを密に行う環境作りが必要です。人は自分と価値観や考え方が違う人とのコミュニケーションが苦手です。

多様性の活用が進んだ企業は、さまざまな人が集まっているため、密なコミュニケーションが必要不可欠です。

 

そのため、これまで以上にチーム内のコミュニケーションを活発させて、意思疎通を図りやすい環境作りをすることが求められます。

また、業務や立場などの枠をこえたコミュニケーションによって相互理解(長所・短所)を深めて、心理的安全性を高めることが重要になります。

 

多様性を意識したコミュニケーション

2つ目は、多様性を生かした議論の仕方・コミュニケーションのテクニックです。

違いを意識したコミュニケーションを意識しましょう。自分と相手のバックグラウンドは「違う」違うため、ものごとが簡単には伝わらないことを前提として、分かりやすい意思伝達を意識する必要があります。

例として、非エンジニアとエンジニアのコミュニケーションを見ていきましょう。

実際に仕事をしている現場では、「これってできますか?」というざっくばらんな質問をされることがよくあり、答え方で意識することは2つあります。

〈具体例〉

「これってできますか?」

→技術的に「できる・できない」

→現実的に(事業として)「できる・できない」

という観点から2つの返答を用意する。

よほど突拍子もないオーダーでなければ、エンジニアはだいたいのことを技術的に実現できますが、非エンジニアの人は後者の意味でとらえがちです。

ビジネスにおいて、相互理解を握れていないと、仕事としては良い結果が生まれないため注意が必要です。

 

インクルーシブな組織文化の構築 

多様性を認め合う雰囲気を作り出すことも企業やチーム内で多様性を生かすためには必要になってきます。 そういった雰囲気作りのためには1つ目の交流環境作りなどに加え、ダイバーシティ・トレーニングを行うことも有効です。 

ダイバーシティ・トレーニングとはそういった多様性を認める雰囲気を社内で作り上げるために行われる研修等の総称です。 

例えば、1つ前に紹介した「違いを意識したコミュニケーションを学ぶことなどが含まれます。 

 

また、そういった多様性に関する問題意識を向上させるため、異なる人材のバックグラウンドや文化、性別、年齢、性的指向、障がいなどに対する理解を深めることを行うことも有効でしょう。 

そういった雰囲気を作り上げていくためには社員1人ひとりの意識改革が必要とされますが、その機会を企業が提供することで「多様性を受け入れること」が企業全体に文化として浸透していきます。 

 

 無意識バイアスの認知 

上記の「ダイバーシティトレーニング」に通ずる部分ですが、「アンコンシャスバイアス(無意識バイアス)」の認知も企業の多様性活用の後押しになります。 

アンコンシャスバイアスとは無意識に持っている偏見のことです。 

例えば、「女性は論理的に考える事が苦手や「外国人はフレンドリー」など、実際は個人の性格によるものを、人種、性別、年齢等の要素で無意識に判断してしまうことです。 

こういった要素は無意識に考えてしまっている部分だからこそ意識することによって改善することができます。  

 

その認知のためには「アンコンシャスバイアス」に関する専門のアンケート等を実施し、その結果を自分自身で確認し、自己評価していくことが必要になります。 

こういったアンケートの実施はチームのリーダーなど人を動かす立場の人間から率先して行いましょう。

リーダーであれば、その結果を今後のチーム運営に直結させることができます。また、企業の経営陣であれば、企業文化という形で社員たちに結果を反映することもできます。 

あくまでも個人のことなので結果を共有する必要はありません。自分自身で結果を確認し、どのような部分に偏見を持っているのかに気が付ければ、多様性を生かす方法へ企業全体を動かすことが可能になるということです。 

 

4. まとめ

いろいろな人種の人が仲良くしてる画像

これまで多様性の必要性や活かし方について紹介してきました。

現在、チームでは、グローバル化・女性の社会進出・ミレニアル世代の影響で、国籍、性別、年齢の多様性だけではなく、専門分野や価値観の多様化、スキルや能力の格差などが多様なメンバーとチームを組む機会が増えています。

多様性を生かした、マネジメントが求められる昨今、チーム内のカルチャーとして多様性がメンバーの意識に浸透されるようにしていきましょう。

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