株式会社トレードワルツ

方向性

「挑戦がリーダーとしての成長に」 株式会社 トレードワルツ  プロジェクトマネージャーが語る

2023年4月19日

「貿易の未来をつくる」をミッションに、貿易情報連携プラットフォーム「TradeWaltz®」を運営する株式会社トレードワルツのエンジニアの國井彩菜様にリーダーのあり方についてお伺いしました。 

國井彩菜|株式会社トレードワルツ  PM・エンジニア

2015年、ITサービス企業に入社。メーカーや公益財団法人、専門商社、海運会社などのさまざまな案件に携わる。インドオフショア開発のブリッジエンジニアとして、Webアプリの要件定義や開発、テストなどを行う。

2021年8月からトレードワルツのテクニカルエンジニアとして従事。

 

経験から学びに

--初めてリーダーを務めた経験とそこで意識していたことについて教えてください

当社の貿易情報連携プラットフォーム開発において、ニュージーランド・オーストラリアのプラットフォームとAPI連携を行うプロジェクトで初めてリーダーを務めました。

開発チームには社外のエンジニアチームに協力していただきましたが、全日リモートで作業を行っていました。1度も会えない状態で仕事をしていたため、コミュニケーションの取りやすさを意識しながら進めていました。

オープンで話しかけやすいリーダーでなければ、メンバーから課題共有や進捗報告で正直に共有してもらいにくいのではと考え、自身からこまめに情報共有を行う、MTGやチャットの声のトーンを明るくする、感謝の気持ちを伝える、など、話しやすい雰囲気づくりに努めました。

 

私は、指示を出すだけのリーダーではなく、チームメンバーの課題も瞬時に理解し、一緒に手を動かせるリーダーが理想だと考えています。今回のプロジェクトにおいても、相手のプラットフォームとの連携機能においてすみずみまで理解し、チームメンバーからの質問に対してしっかり答えられるように意識していました。

また、細かい点かもしれないですが、日々の問い合わせや相談事項に対して、自身の返信スピードがボトルネックになってはいけない、と思い、自身の作業を止めてでもできるだけ即時の返信を心がけました。

株式会社トレードワルツ 國井さん

 

--所属が違ったり国籍が違ったりと、多様なバックボーンを持つメンバーのマネジメントで心がけていたことはありますか。

できるだけ先回りして行動することを意識していました。

開発メンバーが案件に合流する前に、出てくるであろう技術的な質問を事前に相手プラットフォームに共有しておき、スムーズに設計・開発に入っていただけるようにする、また、設計前にテストマトリクスを作成しメンバー全員で挙動の認識合わせを行うなど、無駄な手戻り作業が発生しないようにすることを心がけていました。

 

また、相手プラットフォームとのやりとりでは、時差や文化の違いもあるので、返信をなかなかもらえない場合でも焦らず、正直かつ丁寧にコミュニケーションを取ることを意識していました。

このように、あらかじめ展開を予測して布石を打ち、メンバーとのコミュニケーションをスムーズに行えたことが、プロジェクトが円滑に進む大きな要素になったのだと感じています。

株式会社トレードワルツ

 

--そのリーダーを務めた際にこれまでの経験と違ったことや学びになったことはありますか。

仕事に対する責任感が大きく異なりました。

今回の海外プラットフォーム連携の案件では、自身が進めていた、相手プラットフォームのAPIの理解が間違っていたら、設計・開発時に大きな手戻り作業が発生してしまう、という危機感が大きくありました。

認識誤りを避けるために、相手プラットフォームの開発者と適宜QAを行ったり、実際に連携する相手のAPIを事前に叩き(利用し)我々の想定通りなのか、ということを確認しました。

現場で何が起こっているかを把握し、いざという時に自分で対処することができるリーダーが理想だったため、前職でも、開発経験を少しでも多く経験させてください、と上司に依頼していました。

今まで担当させてもらったシステム開発の経験から、開発者はどのような点を気にするのか、ということがわかり、先回りして行動することにより後戻りのリスクを減らすことができ、良かったと感じています。

 

他者から学び成長する

--マネジメントについてどのように学んでいますか。

周りの人のマネジメントスタイルから学んでいます。自分とは違うマネジメントスタイルを見ることで、自身の強み・課題を認識することができます。

特に初めてリーダーを務めたときには、一緒に働いていた上司から多くを学びました。

私は相手の立場になりすぎて、余計なことまで考えてしまうことが多いのですが、一度考えを切り離して客観的に分析し、何が本当に必要なのか、そのためにどのような優先順位でメンバーに指示するのか、その能力がリーダーには必要なのだと教えていただきました。

 

また、通常業務とは別に、事業案を通じてリーダーシップを学ぶ、という半年間の研修に参加したのですが、普段接することのなかった異業種から集まったメンバーと切磋琢磨したことにより、異なる価値観に触れ、自身の強みや課題も見つけることができました。

表に立ってメンバーを引っ張っていくのがリーダーなのだろうか、内向的な私には難しいかもしれない、と研修参加前は思っていたのですが、引っ張るだけがリーダーではない、リーダーは役職ではなく、マインドセットのようなもの、ということを学びました。

一人一人がそれぞれの強みを持っているので、私も自分にあったリーダーシップスタイルを模索していきたいです。

 

マインドセットと目標設定

--後に若手リーダーに向けてアドバイスをお願いします。

1つ目は、目標設定の大切さです。

先ほどお話した半年間の研修では、50ほどのチームの中から最終プレゼンに残り、審査員特別賞を獲る、という目標設定をチームで行い、見事達成することができました。

ゴールが明確である案件は、言語化されることが少ないかもしれないのですが、個人、そしてチームの目標設定をして目線合わせを行い、皆が同じ方向を向く重要性を学びました。

皆が同じ方向を向いていると思っても、実は認識がずれていた、ということもあるので、目標を言語化する、現状とのギャップを把握しアクションを取る、ということが大切だと思います。

 

2つ目は、楽しんで仕事に取り組む、ということです。

自身は心配性ということもあり、仕事を楽しめず悪夢を見ることも多いのですが、海外プラットフォーム連携の案件を担当していた時は特にうなされていました。

プロジェクトのリーダーとして、どのように案件を進めればよいかわからない…と悩んでいたのですが、一緒に働くメンバーから、「プロジェクトは旅行と似ている、旅行をする際も予算を決め、計画を立て、実行するよね」と言われた時に、気持ちが少し楽になり、当時の自分にも伝えたい、と思いました。

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また、多くの仕事は一人ではなく、チームで行うので、一人で抱え込まずに、一人一人の強みが上手く活かされていれば、案件もスムーズに進みます。

私の中で、仕事は感情と切り離して淡々と進めるもの、という意識があったのですが、共通の目標に向かって、大変な時もチームで楽しみながら取り組む、という大切さを学びました。リーダーとして「楽しむ」という気持ちも、ぜひ忘れずに取り組んでいただければと思います。

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