現代のビジネスにおいて、競争力を維持し成果を上げるためには、創造的なアプローチが求められています。そこで注目を浴びているのがデザイン思考という手法です。
デザイナーの創造力や問題解決能力を活用し、ビジネスや日常のさまざまな課題に革新的な解決策を生み出すアプローチです。
本記事では、デザイン思考の基本概念から具体的なプロセス、さらには実践方法や成功事例までを紹介します。デザイン思考の力が組織やチームの成果を飛躍的に向上させる鍵です。
また、[3.デザイン思考を実践するためのフレームワーク]では、ダウンロード可能なテンプレートを用意していますので、ぜひご活用ください。
1. デザイン思考とは
デザイン思考の基本概念
デザイン思考は、
デザイナーが持つ創造力や問題解決能力をビジネスや日常の様々な課題に適用するアプローチ
です。
この手法は、従来の問題解決方法とは異なり、ステークホルダーの視点を重視し、洞察と共感を通じて新たな解決策やイノベーションを生み出すことを目指します。
デザイン思考の特徴的な要素は2つあります。
顧客中心のアプローチ
デザイン思考は、ビジネスやプロジェクトにおいて顧客のニーズを理解し、共感することを重視します。
顧客の視点や体験に焦点を当て、洞察と共感を通じて新たな解決策やイノベーションを生み出します。これにより、本当のニーズを把握し、より良い解決策を見つけることができます。
顧客満足度の向上だけでなく、ビジネスの競争力を強化するためにも重要であり、社会人として顧客中心のアプローチを取り入れることで、ビジネスの成果を飛躍的に高めることができるでしょう。
さまざまなメンバーとの共創
デザイン思考は、協力とチームワークの精神を高め、組織全体の創造性と柔軟性を促進します。
また、チーム内のコミュニケーションや異なるバックグラウンドや経験を持つ人々とのコラボレーションが大切にされています。
異なる視点を結集させることで、より幅広い視野を持ち、よりニーズに合ったソリューションを見つけることができるのです。
このアプローチを取り入れることで、社会人はより効果的に問題解決を行い、新たな価値を生み出す力を身につけることができます。
デザイン思考が重要視される背景
近年、デザイン思考が注目される背景にはいくつかの要素があります。ビジネスの競争激化や市場の変化により、ユーザー中心のアプローチが重要視されるようになりました。
また、デザイン思考は創造性やイノベーションを促進し、組織や個人の競争力を高めるとされています。
そういった経緯からデザイン思考の重要性は、単にデザインの分野に限定されるものではなくなってきております。
ビジネス戦略の策定やプロダクト開発、サービス設計など、さまざまな分野で応用されています。
デザイン思考のメリット
デザイン思考のメリットは以下の3点です。
アイデア提案を習慣化できる
デザイン思考は創造性と発想力を高める手法です。問題解決のプロセスを通じて新しいアイデアを生み出す習慣が身につきます。
アイデアの提案は会議やプロジェクトで重要な要素であり、デザイン思考の手法を活用することで、より多くのアイデアを生み出し、革新的な解決策につなげることができます。
チーム力が強化される
デザイン思考はチームの協力、コミュニケーションを重視する手法です。
異なるバックグラウンドや専門知識を持つメンバーが共同作業を行うことで、チームのコミュニケーションや連携が促進され、相互理解が深まります。
またデザイン思考のプロセスでは、アイデアの共有やフィードバックの重要性が強調されます。
チームメンバーはお互いのアイデアを尊重し、建設的なフィードバックを提供することで、より良い解決策を見つけ出すことができます。
さらに、共同作業によってメンバー間の信頼関係が築かれ、チームのモチベーションと結束力が高まることで、チーム全体のパフォーマンスが向上し、より効果的かつ創造的な成果を生み出すことができます。
イノベーションの創出が活発になる
デザイン思考は新たな視点やアイデアを生み出すための手法です。
ユーザー中心のアプローチを取ることで、ユーザーの本当のニーズを把握し、革新的な解決策を見つけることができます。
このプロセスによって、イノベーションを促進し、競争力のある製品やサービスを開発できます。
これらのメリットを活かすことで、チームや組織の成果を向上させ、ビジネス上の課題に効果的に取り組むことができます。
デザイン思考のデメリット
デザイン思考のデメリットは以下の2点です。
時間とリソースの要求
デザイン思考は継続的なプロセスを要するため、単に概要や理論を知っているだけでは十分な効果を得ることができません。
発想や思考を習慣化し、実践の中で成果を出すためには時間と努力が必要です。
また、十分な時間とチームのサポートを確保する必要があります。プロジェクトのスケジュールやリソースの制約がある場合、デザイン思考の実施には調整が必要です。
ゼロベースの創造には不向き
デザイン思考はユーザーの声からアイデアを導き出す手法であり、既存の課題に対する解決策を見つける際に有効です。しかし、新規サービスや新プロダクトの創造には向いていません。
デザイン思考のプロセスでは、ユーザーのニーズや課題に基づいて問題解決を行うため、明確な課題が存在しない場合やユーザーが認識していないニーズを発見するなどのゼロからサービスや製品を創造する際には不向きです。
デザイン思考を活用する際には、ゼロベースの創造には向かず、既存のものに対して適用することが効果的です。
また、習得に時間がかかることを理解し、継続的な学習と実践を通じてデザイン思考のプロセスをマスターする必要があります。
これらのデメリットを認識した上で、デザイン思考を取り入れることで、問題解決やイノベーションに効果的に取り組んでいきましょう。
2. デザイン思考の5つのプロセス
デザイン思考を実践するには、ハーバード大学デザイン研究所のハッソ・プラットナー教授が提唱した「デザイン思考の5段階」が参考になります。
これによれば、デザイン思考は次の5つのプロセスから成り立っています。
① 観察・共感(Empathize)
デザイン思考の最初のプロセスは、ユーザーの観察と共感です。
ユーザーのニーズや課題を理解し、ユーザーの視点に立った問題解決を目指します。アンケートやインタビューなどの手法を使い、ユーザーの声に耳を傾けます。
② 定義(Define)
観察・共感の結果をもとに、ユーザーのニーズや課題を具体的に定義します。
問題解決の方向性や目標を明確化し、解決策を見つけるための基盤を築きます。
③ 着想(Ideate)
定義された問題に対して、アイデアを生み出す段階です。
ブレインストーミングやマインドマップなどの手法を用いて、多くのアイデアを出し合います。異なる視点や発想を持つ人々が集まり、創造的なアイデアを生み出すことが重要です。
④ 試作(Prototype)
着想されたアイデアの中から、具体的なプロトタイプを作ります。
プロトタイプは、アイデアを形にするための初期のバージョンであり、実際にテストやフィードバックを受けるためのものです。
低コストで作成し、迅速な反復を可能にすることがポイントです。
⑤ テスト(Test)
試作されたプロトタイプをユーザーに提供し、フィードバックを収集します。
ユーザーの反応や意見を分析し、改善点や課題を洗い出します。
これにより、次のイテレーションでさらなる改良や調整を行うことができ、ユーザー満足度の高いプロダクトを作ることにつながります。
デザイン思考の5つのプロセスは、柔軟で反復的なアプローチを提供し、ユーザーやチームのニーズに合わせた問題解決を実現します。
各プロセスは順番に実行する必要はなく、必要に応じて戻ったり、複数のプロセスを同時に進めたりすることも可能です。
デザイン思考のプロセスを活用して、創造性とイノベーションを促進しましょう。
3. デザイン思考のフレームワーク
デザイン思考を実践するためには、さまざまなツールやフレームワークが存在します。
これらのツールは問題解決やアイデア発想を支援し、チームの共通理解を促進します。
以下では、デザイン思考のフレームワークのうち、ジャーニーマップ、マインドマップ、共感マップについて紹介します。
ジャーニーマップ
ジャーニーマップは、ユーザーが製品やサービスを利用する過程を視覚化するためのツールです。
ダウンロード可能なテンプレートを用意していますので、ぜひ一緒にご活用ください。
ユーザーの体験を時間軸に沿って描き、エンゲージメントや感情の変化、課題やニーズを把握することができます。ジャーニーマップはユーザーの視点に立ち、洞察を得るための貴重な手法です。
ジャーニーマップの使い方
ステップ1:ターゲット(ペルソナ)の設定を行う
ステップ2:ユーザーが目的を達成するために辿る一連のステップを定義
ステップ3:各ステップにおけるユーザーの行動やタッチポイント(接点)を考え、整理する
ステップ4:各ステップにおけるユーザーの意識、感情、体験を検討し、整理する
以上の情報をもとに、テンプレートの各項目の記入を進めてください。
マインドマップ
マインドマップは、アイデアを整理するためのツールで、中心テーマから枝分かれして関連するアイデアを記述します。
ノードや線を使ってユニークな図形を作成し、複雑な概念や関係性を視覚的に表現します。
マインドマップは創造性を高め、アイデアの発展や組織化をサポートします。
マインドマップ作成におすすめのツールを3つご紹介します。
- Mindmeister
- XMind
- EdrawMind(エドラマインド)
共感マップ
共感マップは、ユーザーの感情やニーズを理解するためのツールです。
ダウンロード可能なテンプレートを用意していますので、ぜひ一緒にご活用ください。
ユーザーとの対話や観察を通じて得られた情報を組み合わせ、ユーザーの心理状態や思考プロセスを可視化します。
共感マップはチーム内で共通の理解を促し、ユーザーエクスペリエンスの向上に役立ちます。
このフレームワークはデザイン思考を具体的な手法に落とし込むためのツールです。
それぞれの特徴や活用方法を理解し、適切なタイミングで活用することで、チームのコラボレーションと問題解決能力を高めることができます。
共感マップの使い方
ステップ1:ターゲット(ペルソナ)の設定を行う
ステップ2:下記の6つの視点からターゲットの感情を考える。
- 見ていること
- 考えていること、感じていること
- 聞いていること
- 言っていること、行動
- 痛み、ストレス
- 得られるもの
以上の情報をもとにテンプレートに従って各項目の記入を進めていきます。
その後、共有しチームの共通認識として浸透させることで効果的です。
4. デザイン思考の実践
デザイン思考は、チームの創造力や問題解決能力を高め、ビジネスにも大きな影響を与えることができます。
チームのデザイン思考促進方法
共通の目標設定
チーム全体が共通の目標や課題に向かって取り組むことが重要です。目標にフォーカスし、メンバー間での意見やアイデアの共有を促しましょう。
チームで目標を立てる際に具体的な手順にお悩みの方は、是非こちらの記事もご参考ください。
チーム目標の設定方法|目的や方法を明確にするために必要なステップとは
多様なバックグラウンドを活かす
チームメンバーのバックグラウンドや専門知識の違いを活かし、多様な視点から問題を捉えることができます。異なる視点を持つメンバー同士をコラボレーションさせることで、より豊富なアイデアが生まれます。
ワークショップやブレインストーミング
定期的なワークショップやブレインストーミングセッションを開催し、アイデアを出し合う場を設けましょう。自由な発想を促すために、制約やジャッジメントを一時的に排除することが大切です。
プロトタイピングとフィードバック
アイデアを具体化するためにプロトタイプを作成し、フィードバックを得ることで改善を図ります。プロトタイプを通じてユーザーの意見を取り入れ、製品やサービスの改善に活かしましょう。
持続的な実践と学習
デザイン思考は継続的な実践が重要です。定期的にチームで振り返りを行い、成功や失敗を共有し学び合うことで、より成果を上げることができます。
デザイン思考のワークショップ例
デザイン思考は、ユーザーやクライアントのニーズを中心に据え、柔軟かつ創造的な問題解決を行う思考法です。
2章で紹介した5つのデザイン思考プロセスの順番に沿って簡単なワークショップの例を紹介します。
共感(Empathize)
デザイン思考の最初の段階は、ワークショップの参加者に対象ユーザーの視点に共感することから始めます。
事前に用意した共感マップやロールプレイングを通じて、参加者にユーザーのニーズ、欲望、感情、言語などを深く理解させます。
具体的には、参加者同士が自身の経験や視点を共有し、ユーザーになりきるエクササイズを行います。ワークショップでは、1対1でペアを組みユーザーになりきって意見を出し合います。
一番多く意見が出たペアを最後に発表すると最初に伝えておくと、ワークショップが盛り上がるでしょう。
定義(Define)
ユーザーの視点を共有したら、次は共通の理解を得て具体的な問題を定義します。
表面的な課題ではなく、「本当にユーザーが悩んでいること・欲しいことは何か」を見つけます。
実際にグループディスカッションやアイデアマッピングを通じて、ユーザーの課題に焦点を当て、具体的な問題を特定し、共有します。ホワイトボードなど参加者全員が見えるツールを使って共有するとワークを進行しやすいでしょう。
概念化(Ideate)
問題が定義されたら、次は解決策のアイデアを豊富に生み出す段階です。
ワークショップでは、ブレインストーミングや異なるアイデア生成テクニックを活用して、多様な視点からのアイデアを引き出しましょう。
参加者によるアイデア出しセッションを行い、異なるアイデアをポストイットノートや付箋を使ってホワイトボードに貼ります。この時、類似しているアイデアを近くに配置することで参加者が理解しやすくなるでしょう。
この段階ではアイデアの量よりも質に焦点を当て、参加者が自由にアイデアを発表できる雰囲気を作り出します。アイデアが出るたびに「いいね!」「~したらもっといいんじゃない?」などと声掛けを行うのも有効です。
試作(Prototype)
アイデアが形になったら、それを具体的な形に試作します。
試作品や試作サービスを作成し、ユーザーが実際に触れ、理解できるようにします。
手軽にアイデアを形にできる材料やツールを用意し、参加者が自ら試作に参加できる環境を整えます。
時間の都合上ステップ3までしかできなくても大丈夫です。その場合は試作品を作る際の懸念点や改善案について話し合ってみましょう。
テスト(Test)
ワークショップで生まれたプロトタイプを対象ユーザーに実際にテストしてフィードバックを得ます。このステップでは、プロトタイプの利用可能性や効果を評価し、必要に応じて修正を加えます。
参加者に対象ユーザーの視点からプロトタイプを評価してもらいます。ディスカッションやフィードバックの共有を通じて、改善の余地や新たな洞察を引き出します。
これらのステップを経て、デザイン思考ワークショップは参加者が主体的にユーザーの視点で考えることで、創造的な解決策を生み出す場となるでしょう。
5. ビジネスへの影響と企業事例
デザイン思考は単なる創造性の手法にとどまらず、ビジネスにおいても大きな影響力を持っています。
以下では、デザイン思考がビジネスに与える具体的な影響と、その効果を発揮している企業事例について紹介します。
デザイン思考のビジネスへの影響
デザイン思考はビジネスに以下のような影響を与えます。
デザイン思考は、ビジネスの世界においても重要な影響力を持っています。
特に以下の2つの観点から、その価値が高く評価されています。
DX推進の観点
デジタル技術の進化により、企業はDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、競争力を維持・強化する必要があります。デザイン思考は、ユーザーの視点から課題の本質を見つけ出し、ユーザーのニーズに応える解決策を導き出す思考プロセスです。
DX推進においては、変化し続けるユーザーのニーズを把握し、前例のない問題解決策を生み出すためにデザイン思考が必要不可欠です。
なぜ最近DXが注目されているのか、DXを行うことで何が起こるのか、DXについての詳細に興味がある方は、ぜひこちらの記事もご参考ください。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?IT化の違いや注目されている背景・流れ・補助金
サービスデザインの観点
サービスデザインは、顧客体験のデザインだけでなく、組織や仕組みのデザインを通じて新たな価値を創出する手法です。デザイン思考は、ユーザーの視点に立ち、UX(ユーザーエクスペリエンス)やCX(顧客体験)を意識したサービスやプロダクトを実現するための方法論として活用されます。サービスデザインを実現するには、デザイン思考のアプローチが欠かせません。
以上のように、デザイン思考はビジネスにおいても重要な役割を果たしています。DX推進やサービスデザインの観点から、ユーザーのニーズに応える解決策を生み出し、競争力の強化や価値創造に貢献しています。
企業事例
デザイン思考を活用してビジネスに成功している企業は数多くあります。
以下に2つの事例を紹介します。
Apple, Inc(アップル)
Apple社はデザイン思考を中心に据えた製品開発により、世界的な成功を収めました。デザイン思考を通じて、ユーザーのニーズを的確に把握し、革新的かつ魅力的な製品を生み出しています。
Apple社の製品は優れたデザインとユーザーエクスペリエンスを追求しており、ユーザーに感情的なつながりを与えることで市場での競争力を獲得しています。また、デザイン思考は製品開発に留まらず、サービスや店舗のデザインにも反映されており、Apple社のブランド価値の向上にも貢献しています。
IDEO(アイディオ)
IDEO社はデザイン思考を駆使したイノベーションのリーディングカンパニーとして知られています。IDEO社はクライアントとの共同作業を通じて、新たな製品やサービスの開発を支援しています。デザイン思考を核としたプロセスにより、ユーザーのニーズを深く理解し、問題解決のためのアイデアを創出しています。IDEO社の手法は様々な業界で採用され、グローバルな企業やスタートアップ企業からの信頼も厚いです。IDEO社の成功の秘訣は、創造力と実行力を結び付けるデザイン思考のプロセスにあります。
これらの企業事例は、デザイン思考を活用することでビジネスにおいて革新的なアプローチや競争力を生み出しています。
デザイン思考をビジネスに導入する際には、これらの企業からの学びを活かして柔軟な発想と実践を行うことが重要です。
研修事例
企業がデザイン思考を活用した商品開発で革新を起こすためには、従業員がデザイン思考を学び、実践することが不可欠です。
デザイン思考は専門的なスキルを必要とし、正しいフィードバックを得るためには演習が必要です。
そのため、外部に委託して行う研修が効果的でしょう。外部講師やオンライン研修など紹介しているWebサイトが多数あるため、参考にすると良いでしょう。
本章では気軽に個人がデザイン思考の研修やトレーニングができるサービスを紹介します。
産業能率大学の通信教育
産業能率大学は「イノベーションを生み、育てる~デザイン思考入門」という通信教育を提供しています。
この研修は製品・サービスの企画開発やイノベーションを期待される方を対象にしており、2か月間のプログラムでデザイン思考の基本から具体的な手法まで学ぶことができます。
スタンフォード大学の方法論に基づき、豊富な図表や絵本仕立ての教材が使用されています。
参考:産業能率大学 総合研究所「~イノベーションを生み、育てる~デザイン思考入門 」
VISITS Technologies株式会社の「5d」
「5d」は、 VISITS Technologiesが運営するデザイン思考力のトレーニングができるSNSです。
このサービスでは、共感し、願い事を作成し、新アイテムを創造することでデザイン思考力を鍛えることができます。企業や個人がイノベーションを生み出すために活用できるツールとして提供されています。
ユーザー間でお互いのアイデアに評価やコメントができるため、自分のデザイン思考に対するフィードバックを得る場としても活用できるでしょう。
参考:VISITS Technologies「5d」ウェブサイト
これらの研修事例は、デザイン思考を学び、実践することで従業員や参加者が新しいアイデアを生み出し、問題解決に寄与する力を身につけることを目的としています。
6. まとめ
デザイン思考はユーザーの視点に立ち、創造的な解決策を見つけるためのプロセスです。
この記事では、デザイン思考の基本概念や重要性、メリット・デメリットを紹介し、さらにデザイン思考の5つのプロセスとフレームワークについて詳しく解説しました。
以下に本記事をまとめました。
デザイン思考とは、
デザイナーの創造力と問題解決能力をビジネスや日常の課題に適用するアプローチです。
ユーザーの視点を重視し、洞察と共感を通じて新たな解決策やイノベーションを生み出します。
デザイン思考の実践には以下の5つのプロセスがあります。
- 観察・共感
- 定義
- 着想
- 試作
- テスト
デザイン思考で活用できるフレームワークは以下の3つがあります。
- ジャーニーマップ ユーザーが製品やサービスを利用する過程を視覚化するためのツール
- マインドマップ アイデアを整理するためのツールで、中心テーマから枝分かれして関連するアイデアを記述
- 共感マップ ユーザーの感情やニーズを理解するためのツール
デザイン思考は柔軟で創造的なアプローチであり、ビジネスの問題解決やイノベーションに役立つ手法です。
デザイン思考のプロセスとフレームワークを理解し、実践することで、チームや組織の能力向上とビジネスの成果最大化に貢献できます。
ビジネスの競争激化や市場の変化に対応するために、デザイン思考を積極的に活用してみましょう。
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