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方向性

「当たり前のことを、当たり前にやる」 株式会社Globee CTOの歩み

「Big Date × Technology で教育に革命を起こす」というパーパスを掲げ、300万ダウンロードを突破したAI英語学習アプリ「abceed」の運営を行う、株式会社Globeeの取締役 兼 CTOの上赤一馬様にお話を伺いました。

上赤 一馬|株式会社Globee 取締役 兼 CTO

2013年に東京大学工学部卒業、2015年に東京大学大学院工学系研究科卒業。

2015年にソフトバンク株式会社入社。

2017年に株式会社Globee 取締役 兼 CTO に就任。

現在はモバイル、フロントエンド、バックエンド、データ分析、インフラまで、多岐に渡る開発を行っている。

 

リーダーにはメンバー理解と成功体験の創出が必要

--初めてリーダーを担う上での課題はどういったものがありましたか。 またどのように解決していきましたか。

各メンバーのポテンシャル把握と、それに応じた仕事量のバランスをどうとっていくかが課題でした。

シニアエンジニアの方を採用するようになってからは、価値観や仕事の進め方の違いをすり合わせることも課題になりました。

また、メンバーが増えて、自分がメインで手を動かさなくなるなど、開発をする人が移り変わっていく中でのクオリティ維持も当時は課題と感じていました。

 

解決策としてメンバーのポテンシャル把握のためには、タスクをアサインしてポテンシャルを判断することを行いました。メンバーがタスクをどれぐらいで達成できるのかを見て、適宜調整していきました。

メンバーのストレッチ目標を考慮して、タスクを振ることでメンバーの成長やモチベーションにつなげることを重要視していましたね。

また、シニアエンジニアの方の価値観のすり合わせには、まず話をしっかりと聞くことを意識しました。具体的には、相手がどのようなことを考えているのかをよく知り、話を遮らないことです。そうすることで信頼関係を築き、お互いにベストなところでプロダクトを作り出すことができました。

 

--新規メンバーがチームに馴染むためのきっけとして意識していることはありますか。

チームとして何か一つ成果を出すことです。成果を出すことでお互いに尊敬、信頼できるようになると考えています。

新規メンバーも成果を出すことで成功体験となり、自分の居場所を確立して存在承認が安定することにも繋がったり、成果を出す過程で、既存の仕組みややり方を理解することもできると思っています。

 

株式会社Globee 上赤様のお写真

 

チーム力を高める価値観の共有方法

--チーム力を高めるための取り組みとして行なっていることは何ですか

メンバーに持って欲しい価値観を頻度高く発信し続けることです。良い行動は良い、悪い行動は悪いと何度も伝えることで価値観を徐々に揃えていっています。

よくない時にしっかりと伝えないと、さらによくないものができてしまいますし、それを許容していることにもなってしまいます。

また、価値観を口頭で伝えるだけではなく、行動で示すことも大事です。

例えば私は、ものづくりに関する連絡を他の連絡より意識的に早く返信することで、いかにものづくりを重要視しているかを示すようにしています。

 

--価値観が一致することのメリットは何ですか

判断基準や行動基準が揃うことです。何か問題が起きた時に、何を優先に対処するのかという判断が一致していると次の行動に移しやすく、迅速な対応ができます。

例えば、開発においてはある機能を消してリリースするのか、それともスケジュールを変更してリリースするのかなどそういった価値観を揃えやすいと考えています。

 

メンバー理解を深めるコミュニケーション方法

--1on1で意識していることはありますか。

メンバーへの理解を深めるため、仕事の話だけで終わらないようには気をつけています。

タスクの進捗は別で確認する時間があるため、最近困っていることや悩んでいること、キャリアなどの本人の内面的な部分について聞いています。

また、新規参画者のフォローアップはより手厚く行うようにしています。

最初は悩みや問題点が出てきやすいため、任せた仕事の内容や難易度が適切か、周りの人とのコミュニケーションに問題がないかなど、今後オンボーディングをする上で問題が起きていないかの確認を頻繁に行なっています。

株式会社Globee 上赤様のお写真

--メンバー同士の衝突が起きた時の声掛けやコミュニケーションの取り方はどうされていますか

両者から個別に意見を回収して、相手の立場から考えた視点を私から想像して提供しています。

冷静に相手の立場を考える時間を作ることで、フラットな目線で見る事ができ、問題点を整理しやすくすることで、すれ違いを防ぐように心がけています。

その後、両者とも冷静になったら、解決のために話し合うことを整理して、直接話し合いをするよう促します。

二人きりが難しければ私も間に入って話し合いを行うこともあります。

 

--熱量が下がる、方向性が変わったなどプロダクトに集中できないメンバーが出てきた際に取り組むことは何ですか 

プロダクト開発に集中できない理由を取り除くことです。人間関係や家庭の事情など、プライベートな理由もあれば、リリース予定だったものがビジネス的な都合でリリースできなくなりモチベーションが下がるなど、理由は人によって様々あり、それによって集中が逸れることが一番多いので、その理由を何とかして取り除くことで対応しています。

 

発信し続けるということ

--最後に、今後のリーダー世代へのアドバイスをお願いします。

 

「当たり前のことは当たり前にやれ」ということです。いかに当たり前のことを徹底できるかが重要だと考えます。

自分のプロダクトへの熱量が下がると現場にも伝わってしまうので、熱量を出し続けることも必要です。

熱量をキープし続けるということを気持ちの問題にせず、自分の行動のルールを徹底してやり続けるという行動指針にするといいと思います。

 

また、話はシンプルにすること、自分がやりたいことをシンプルに伝え続けることが大事だということです。

自分が一番やりたいと思っていることがリーダーとしての大前提なので、いかにその熱量をメンバーに伝えられるかに集中するといいと思います。

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